昭和天皇
上下巻
徠《昭和天皇(上下巻)》是2002年講談社出版的一本圖書,作者是ハーバート ビックス。
十萬部刊行されました。天皇というテーマ故、極めて悪意に満ちた書評に包囲された観もありましたが、そういう意味では本書の「読まれ方」に、日本人の昭和天皇に対する価値観がよく現れたと言えます。それにしても、ネット上も含め、極めて簡単に「悪書」と決め付ける御仁が多いのには、閉口しました。匿名って怖いよなぁ~。なお、私が翻訳を擔當したのは、満州事変から敗戦までのアジア太平洋戦爭期です。
出版社からのコメント
明治天皇を范とする幼少時の教育、大元帥になるための軍事教育を通して人格はどのように形成されたのか。神格化されたベールの下の人間像とともに、病弱の父・大正天皇の摂政を経て即位、日中戦爭のなかで政治的君主に変貌していく過程を克明に描く昭和天皇研究の一大金字塔。
明治天皇をモデルに乃木希典、伊藤博文、山県有朋ら明治の元勲と學界の重鎮から帝王教育、大元帥となる軍事教育を受けて成長した若き君主。その統治は、始まりとともに満州事変、二・二六事件、上海事変……と難しい舵取りを迫られ、時代は太平洋戦爭へとなだれを打っていく。著者ビックス氏が「世界で一番興味深い人物」と語るその生涯と20世紀日本の歴史がすべてわかる必読の大作です。
明治天皇を范に帝王教育を受けた皇太子時代。病弱の父・大正天皇の摂政を経て即位、日中戦爭の中で政治的君主へと変貌していく過程を膨大な資料から克明に描く。上巻では誕生から戦爭まで。2001年ピュリッツアー賞受賞作。
上巻
第1章――少年と家族と明治の遺產
第2章――天皇に育てる
第徠3章――現実世界に向き合う
第4章――摂政時代と大正デモクラシーの危機
第5章――新しい皇室、新しい國家主義
第6章――政治的君主の誕生
第7章――満州事変
第8章――昭和維新と統制
第9章――聖戦
下巻
第10章 戦爭の泥沼化と拡大
第11章 真珠灣への道
第12章 大元帥の試練
第13章 遅すぎた降伏
第14章 創り直された君主制
第15章 東京裁判
第16章 神秘性をとりもどす
第17章 靜穏な晩年と昭和の遺產